2012.08.10
韓国の李明博大統領が竹島上陸

 韓国の李明博(イミョンバク)大統領が、歴代大統領として初めて、韓国が実効支配する竹島(島根県)に上陸し、島の警備状況などを視察しました。日韓が領有権をめぐって対立する島への上陸強行に日本政府は強く抗議しました。

 もともと李明博氏は「親日的」と言われ、歴史問題に拘泥せず、未来志向で両国関係を強化するとの立場を示してきた大統領でした。ところが、11年末の日韓首脳会談で、いわゆる従軍慰安婦問題を持ち出して対日強硬路線への転換を鮮明にし、竹島上陸直後には、日本の植民地統治期に亡くなった韓国の独立運動家に天皇陛下は謝罪すべきだとする発言をしました。

 12年末の大統領選が近づいてレームダック化しつつあった李明博氏が、求心力維持のために、日本との対決姿勢を強めたとの見方もあります。李明博氏の言動は、韓国のナショナリズムをあおるとともに、韓流ブームなどもあって良好だった日本の韓国観にも影響を与え、日韓関係は暗転していきました。