着物といえば京友禅をイメージする人も多いのではないでしょうか。京都では絵画的な表現を可能にした友禅染という技法を発展させ、分業によって手の込んだ美しい作品を生み出してきました。
「美しいキモノ」2020年冬号は京友禅を特集し、新作の逸品を松嶋菜々子さんの着こなしで紹介しています。
着物をお召しになった松嶋菜々子さんは「京友禅というと豪華なイメージがあります。今日の着物も立派なものばかりですね。黒地の着物は風格がありオーラを感じました。一方、黄色地に百花の着物は、自分の好きな色が全部入っていて華やか。どれも素晴らしく色がきれいで、着てみると掛かっていたときとは、また違ったイメージになることにも、着物ならではの面白さを感じます」
お母様が和の手芸や着付けをされていたことから、幼い時から着物や和文化が身近な存在だったといいます。「もともと和の生地が好きで、以前、母が私に木目込みのお雛様を作ってくれたときは、自分で生地を選ばせてもらいました。今回着せていただいたような染めの着物は生地がしなやかで身に沿う感じが好きです。着物に触れるだけで心穏やかになれますね」
<写真>有職模様(ゆうそくもよう)のひとつ、向い鶴(むかいづる)を鮮やかな色で表現した訪問着に宝尽しの唐織の袋帯を合わせました。
着物と帯(きもの創り玉屋大阪店 tel.06-4708-3711) 帯〆と帯あげ(渡敬 tel.075-221-1708) リング(和光 tel.03-3562-2111) バッグ(さんび[荒川 tel.075-341-2113])