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武田騎馬隊を防ぐ! 〜設楽原決戦場馬防柵修繕ボランティアに参加してみた〜

「長篠・設楽原の戦い」といえば、武田の騎馬隊を織田・徳川連合軍が火縄銃三段撃ちで防ぎ、織田信長の天下統一が進んだ戦いとして有名です。
設楽原決戦場では、馬防柵が再現され往時を偲べます。

馬防柵!

この馬防柵。もちろん、戦国時代から残っているわけではなく、地域の方によって再現されたものです。木製である以上、腐ったりして傷んでしまう訳です。
そのため定期的に修繕作業が行われております

そしてこの作業に外部からボランティアが参加できるようになったのです!!!
そう、あなたも武田の騎馬隊を防げるのです
1ヶ月前弱の周知期間にもかかわらず、なんと、新たに4名の方が参戦

写真の新規参加者紹介は10時頃のもの。お一人ずつ挨拶があります。

良い意味での変態、というのは、どこにでもいるのだなあ、と、感心してしまいました。参加者の領国を確認すると遠江、三河、尾張、伊勢からの参戦奇しくも織田徳川領国からの着到ということに興奮する私は、悪い意味での変態なのだと思います。
作業は8時半から開始。寒かったのですが朝日がさすと次第に暖かになってくる。さて、作業手順の確認です。交換する木のうち、再利用する木には黄色、使えなくなり廃棄する木は赤い印が巻いてあります。使えるものは再利用。エコだ。SDGsだ。

赤は廃棄、黄色は再利用。

まずは馬防柵を結んでいる針金の切断から。

関ヶ原の馬防柵作りにも参加していたSさんは作業が既にベテラン。

針金が切断され、横に渡してある木を外します。怪我をしないように支えながらの作業です。

背のある方に向いている作業。

横木が取り払われると、いよいよ縦に地面に刺さっている木を抜きます。

横木がない状態。これは貴重な映像。

今回から重機が登場し効率的になったのですが、前回までは人力で作業していたそうで、これが大変だったそうです。

重機登場。現地の物資調達能力が高すぎる。笑。

外した木を見ると土に埋まっている部分は腐っています。

地面の部分で腐って細くなる。(左から2本目)

腐った部分が釣り針の返しのようになり、引っかかって抜くのが大変だったとか。重機の投入で相当楽になったそうです。
外された木ですが、チェンソーによってバラされます。

チェンソーマン。機械作業中には近寄らないのが事故を防ぐ鉄則。

抜いた木から腐食部分を切り落とし、使える部分は柵の基礎部分に再利用されます。チェンソーは2台稼働。機械の近くに近寄らないのが怪我しない鉄則。

廃棄される部分(地中埋設部)

また、短くなりすぎた綺麗な部分はチップ化されて燃料に再利用されるそうです。この無駄の無さがSDGs。

燃料にされるのを待つ。最後の最後まで使い切る!

さて、馬防柵が取り払われた状態。

お好きな方には堪らないレアな映像。

この景色は修繕作業時しか見られない貴重映像!
織田・徳川連合軍は、この状況から柵を立てていった訳です。

なんでも機材を持っているSさん。凄すぎます。

まずは柵を立てる穴をしっかりと確保します。
縦に掘る用のスコップがあるんですね。
そこに基礎となる横木を渡します。

先ほどカットされた木を基礎としてセッティング

そして、いよいよ柱を立てます!

馬防柵の構築開始!

自分も柵を立てる作業をしましたが、織田・徳川連合軍の足軽気分がものすごく味わえて楽しい!その後、垂直を確認しつつ穴に砂利を詰めて締めていきます。

木で根元を叩いて固める。版築だ。

同時に横木を渡す作業も行います。

陣地構築が始まる。戦を前に緊張が高まる織田・徳川軍。

横木を括り付ける作業ですが、コツを覚えれば女性でも可能です。

女性にもできる簡単な作業です。

針金を締めるための物騒な機材の名前はその名も「シノー」。「死のう」と脳内変換される。

武器を持つとニヤリと笑うのはなぜか。

と、一連の作業が行われる中、私は残念ながら仕事の関係で10時には抜けざるを得ませんでした。最後まで居たかったのですが。無念。
しかしこのように、参加者の都合に合わせて作業することも可能となっていますので、安心して参加できました。

今回は周知期間が短かったのですが、今後は、周知期間を長めに取れるようにしよう、という話にもなりました。
次回以降、多くの方のご参加をお待ちしています

設楽原決戦場
〒441-1305 愛知県新城市八束穂1062付近
新東名高速道路新城ICを左折して(西へ。新城市街地方面)国道151号へ入り、設楽原歴史資料館南交差点を右折し北上すると決戦場一体です。
新城ICから10分程度。
詳しい状況をお聞きになりたい場合は、設楽原ボランティアガイドも活動されています。https://s-vg.com

参照:Googleマップ

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